オーストラリアへ留学したい人が、気になるのは費用ですよね。
オーストラリアの大学に正式留学するには、1,000万円以上かかります。その他にも渡航代や生活費などいったいいくらかかるのか怖いけれど、留学を考えるなら知っておかなければいけません。
うちも娘がオーストラリアの大学へ留学し、怖い思いをしましたので、気持ちはよくわかります。
ここではオーストラリア留学にかかる費用を渡航前、留学中にわけて詳しく解説しています。実際に娘が留学した時の費用も画像付きで公開。費用を節約するコツも紹介します。
オーストラリア留学の費用が気になる方は、ぜひ最後まで読んでくださいね。
3ヶ月の短期留学を考えている人はこちらの記事をご覧ください。
【オーストラリア留学3ヶ月の費用】短期で留学できる?メリットやデメリットも解説!
オーストラリア留学の費用(渡航前)
オーストラリアへ留学するためには、授業料だけでない諸費用がたくさんかかります。
ここではどのような費用がかかるのかを、詳しく解説します。
参考までに以下は、娘が留学する2015年大学から送られてきた費用の明細です。
- 海外留学生健康保険(OSHC):2960AUD (約260,000円)
- 教材費:200ー1,000AUD (約17,600円ー88,000円)
- 生活費:18,610AUD (約1,640,000円)
- 飛行機代:1,500AUD (約130,000円)
- ビザ代:535AUD (約47,000円)
- 健康診断費用(Visa申請用):300AUD (約26,500円)
- 英語の資格試験:150ー400AUD (約13,000円ー35,000円)
合計:21,000-22,000AUD (約1,850,000円~1,950,000円)
*1AUD=88円で計算しています
ここでは現在の状況をもう少し詳しく解説します。
パスポート申請費
パスポートは海外へ出る際、必ず必要です。パスポート取得には、2種類の申請手数料が必要です。
- 都道府県手数料(収入証紙または現金)2,000円
- 収入印紙
10年間有効旅券14,000円
5年間有効旅券12歳以上9,000円
5年間有効旅券12歳未満4,000円
通常収入印紙はパスポートセンター内で購入できます。
手数料はパスポート受領時に支払います。収入印紙か現金かは自治体によって異なります。手数料は郵便局で収入印紙を購入して支払うこともできます。
パスポートは必ず申請者本人が窓口で受け取らなければいけませんので注意してください。
学生ビザ申請費
3ヶ月以上フルタイム(週25時間以上)で学校へ通う場合は、学生ビザを取得します。
学生ビザの申請条件
- 6歳以上
- 政府認定校のCRICOSの認可コースへの留学のみ
- 政府認定校より入学許可(COE)を取得していること
- アルバイトは週20時間未満
- 海外留学生用保険(OSHC)に加入すること
- 十分な資金があること
2023年8月23日時点の学生ビザの料金は 710AUD~です。
参考:オーストラリア内務省『Subclass 500 Student visa』
学生ビザは内務省の公式サイトより、オンラインで申請できます。まずは『ImmiAccount』でアカウント申請をします。自分でもできますが、ややこしいので専門のエージェントに任せたほうが楽ですよ。
うちもすべてエージェントにお任せしました。
オーストラリア留学のおすすめエージェントはこちらの記事にまとめました。
オーストラリア留学おすすめエージェント5選|利用するメリット・デメリットも解説
健康診断料
日本のパスポートなら、学生ビザを取る前の健康診断は原則免除されます。ただし、日本以外に住んでいる場合は健康診断を求められる場合があります。
実際娘もオーストラリアへワーキングホリデーした息子も海外に住んでいるため、健康診断を受けてくださいというメッセージをメールで受け取りました。
健康診断はオーストラリア大使館指定の病院で受ける必要があり、料金はその国によって異なります。日本ではおよそ2万円ほどかかります。
往復航空券
オーストラリアまで直行便がある航空会社は、日本航空や全日空、カンタス航空、ジェットスター航空などがあります。
就航先はシドニーやメルボルン、ブリスベン、パースなどの大都市です。
航空券は時期により料金が異なります。比較的安い時期は6月で、早めに予約すると10万円前後で購入できる場合もあります。
12月や1月は航空券がもっとも高くなる時期です。できるだけこの時期は避けて、行き先と時期が決まったら、早めに予約した方がお得なチケットを購入できる可能性は高くなります。
海外留学生健康保険(OSHC)
学生ビザを取得する場合、海外留学生健康保険に加入しなければいけません。
現在政府認定の保険会社として5社が認定されています。ほとんどの場合、留学先の学校で手続きをしてもらいます。
料金は1ヶ月約50AUD~1年約600AUD。
参考:Medibank
留学中の病気や事故の治療費や、手術費、入院代、薬代など上限はありますが、カバーされます。
ちなみに娘の海外留学生健康保険は、準備コースの1年は666AUDでした。その後大学の4年間は以下のように、2,615AUDです。いずれも学校が手配してくれました。
居住費
オーストラリアで留学生は、ホームステイ、学生寮、シェアアウスなどに住むことがほとんどです。料金のおおよその目安を以下で紹介します。
- ホームステイの目安:1週間約250~320AUD(約22,000~28,000円)
- 学生寮の目安:1週間180~300AUD(約16,000~26,000円)
- シェアハウスの目安:1週間230~350AUD(約20,000~30,000円)
*1AUD=88円で計算しています
シドニーやメルボルンなどの大都会の中心部はどうしても料金が高くなってしまいます。費用を抑えたい場合は、都心から少し離れた場所を選ぶといいでしょう。ただし学校から離れると交通費がかかります。どちらがお得になるかよく計算する必要があります。
また部屋のサイズや一人部屋、相部屋などの条件や、ホームステイや学生寮の場合は食事の有無により料金は変わってきます。
支払いはホームステイや学生寮の場合、あらかじめエージェントや学校を通して数ヶ月分先払いがほとんどです。
シェアハウスの場合は、デポジット(オーストラリアはBond(ボンド)と呼ぶ)を払います。通常入居すると決めたときや、入居時に2週間から4週間分を支払います。退去時に部屋の状態が問題なければ、ボンドは戻ってきます。
参考としてパースのCanning Collegeの学生寮の料金を添付しておきます。
学生寮に興味のある方は以下の記事をお読みください。
【オーストラリア留学パース体験記】学生寮の費用は?トラブルは?パースの大学体験より
入学金・授業料
オーストラリアの大学の授業料は非常に高いです。学科にもよりますが、日本の私立大学より高いでしょう。
一般的に入学金で20万円~30万円、授業料は1年で180万円~300万円といわれています。
この他に教材費や生活費がかかるので、3年~4年の大学では安くても700万円ほどの費用がかかります。
学生ビザを取得したときに、記載されている大学4年間の学費です。
Physiotherapyコースは、学費だけで1,000万円以上かかりますね。
オーストラリアは1年2タームです。授業料はタームごとに支払うため、出発前は1ターム分を振り込みます。
上記の場合は16,000USDですね。
留学エージェント手数料
オーストラリアの留学エージェントは、2種類あります。
- 無料エージェント
- 有料エージェント
一般的にエージェントは生徒を紹介すると、学校側から紹介料をもらいます。無料エージェントはその紹介料で運営しています。
一方の有料エージェントもこの紹介料はもらっています。そこからさらに生徒から5万円~50万円ほどの手数料をもらいます。
たくさんのスタッフや多くの広告費を使っているような、大手エージェントは固定費が高くなるので、紹介料だけでは運営できず、手数料を取っているところがあるように感じます。
うちが住むマレーシアでは有料エージェントは聞いたことがなく、複数エージェントに話を聞きに行きましたがすべて無料でした。学校手配からビザ取得、学生寮、奨学金まで実費以外は全部無料で代行してくれました。
エージェントにお願いしてよかった経験を以下の記事にまとめました。
【オーストラリア留学体験談】海外留学でエージェントをおすすめする理由!
日本で同じように無料で留学手続きをやっているエージェントもいくつかあります。エージェントにより提携学校が異なる場合があるので、いくつかのエージェントに相談したほうが、選択の幅は広がりますね。
また担当者との相性も大切です。上記の「【オーストラリア留学体験談】海外留学でエージェントをおすすめする理由!」の記事内でも書きましたが、担当者さんは留学中もお世話になることがあります。いろいろ試して、親身に相談できる人を探したほうがいいですよ。
エージェントを迷っているなら、こちらの記事を参考にしてください。
オーストラリア留学おすすめエージェント6選|利用するメリット・デメリットも解説
オーストラリア留学の費用 (留学中)
最初の準備である程度の費用を把握して、資金は余裕を持って準備しておきたいですね。
留学中に必要な料金を解説します。
授業料
オーストラリアの大学は2ターム制なので、1年に2回授業料を支払います。
1,000万円4年のコースの場合、1ターム125万円ほどです。授業料の支払いは留学エージェント経由でもできますが、その場合エージェントの為替レートが適応されます。エージェントによってはレートを上乗せして請求している場合もあります。
学校からの請求書に支払い方法や振込先が記入されているので、直接振り込むほうがお得です。
家賃
オーストラリアの留学では、費用の高い学生寮やホームステイに最初の数ヶ月滞在し、慣れたらシェアハウスに移る人がほとんどです。
シェアハウスは1件の家やマンションの1戸を借りて、数人でキッチンなど共有しながら住む方法です。ネットで「housemate」ハウスメイトと検索するといくつか検索サイトが出てきます。そこで入居者募集の条件に合う場所を見つけて応募するといいでしょう。
シェアハウスで1部屋を借りた場合の費用の平均は以下を参考にしてください。オーストラリアの家賃は、1週間単位で掲載されます。
- シドニー 約289AUD
- ダーウィン 約225AUD
- メルボルン 約216AUD
- ゴールドコースト 約201AUD
- キャンベラ 約194AUD
- ブリスベン 約193AUD
- パース 約184AUD
- ケアンズ 約173AUD
参考:Flatmates
ちなみに息子がアデレードに住んでいたい時は、シェアハウス1部屋の家賃125AUDでした。
食費
物価の高いオーストラリアは、外食をするとかなり高くつきます。できるだけ安いスーパーを探して自炊すれば、食費は抑えられるでしょう。
1週間の食費は150AUD~250AUDほどみておいたほうがよさそうです。
学生は週20時間までアルバイトができます。まかないが付くレストランでバイトをすればその分食費は浮きますね。
交通費
交通費も都市により差があります。大きな都市にはバスだけでなく、電車やトラムが走っています。
料金は片道1.87~4.40AUDほどで、シドニー、メルボルンなどの大都市は高いです。
メルボルンやパース、ブリスベン、アデレードには無料の循環バスやトラムがあります。住居を探す際、無料圏内に住めば交通費がかなり抑えられます。
光熱費
光熱費も家賃と同じく1週間で設定されています。
学生寮やホームステイの場合は、光熱費込みになりますが、シェアハウスでは住人の人数で割ります。
光熱費の平均は週25~30AUDほどです。
通信費
通信費で必要なのはスマホのSIM代と、自宅のWifiです。
日本のSIMフリーのスマホを使っている場合は、オーストラリアでSIMを購入してそのまま利用できます。
SIMカードの購入は、オーストラリア大手携帯電話会社のVodafone、OPTUS、Telstraが通信が安定していてオススメです。どこも1ヶ月30AUDから購入できます。
娯楽費などの雑費
オーストラリアの生活でそのほかに必要なのは、毎日使う石鹸やトイレットペーパーなどの消耗品と、自分が楽しむための娯楽費です。
留学で友達ができると、一緒に映画に行ったり、ときには旅行へ行く計画を立てたりするかもしれません。
- オーストラリアの映画チケット代:平均15.24AUD
- 1パイント(約568mL)ビール:約10AUD
- シドニーからゴールドコーストの航空券:約80~120AUD
費用はできるだけ抑えたいですが、せっかくの海外生活です。勉強だけでなく社会勉強も必要ではないでしょうか。
オーストラリア留学で費用を節約するコツ
留学費用の高いオーストラリアで、できるだけ費用をおさえるコツをご紹介します。
- 留学前に英語力を磨く
- 手数料無料のエージェントを利用する
- アルバイトで生活費を稼ぐ
- 安い住居を探す
順番に詳しく見ていきましょう。
留学前に英語力を磨く
オーストラリアの費用を節約するために大切なことは、日本で英語資格のスコアを取ることです。
オーストラリアで認可している学校が一番多い英語の資格はIELTSです。日本の高校を卒業して、オーストラリアへ留学する人は、IELTSのスコア条件をクリアしないといけません。
一般的にIELTSスコアを取るために、オーストラリアの語学学校で勉強してから大学や専門学校へ留学する流れが多いのですが、IELTSは日本でも受けられます。
日本でIELTSスコアを取得しておけば、語学学校へ行く必要はなく、そのまま大学や専門学校へ入れるので、留学費用の節約となります。
IELTSはオンライン英会話でも勉強できるので、留学を考える人はまず日本でIELTSの勉強をはじめることを強くオススメします!
日本でIELTSが勉強できるスクールは以下の記事で紹介しています。ぜひ参考にしてすぐはじめてください。
【おすすめIELTS(アイエルツ)対策スクール】オーストラリア留学の英語資格は日本で!
手数料無料のエージェントを利用する
オーストラリア留学のエージェントには、手数料有料と無料のところがあります。
正直有料と無料で、サービスにそれほど大きな違いがあるとは思えません。どちらのエージェントも生徒を紹介する学校から紹介料をもらっています。無料エージェントはその紹介料だけで運営しています。
有料エージェントの多くは、紹介料だけで運営が成り立たないほどスタッフが多いところや、広告費をたくさん使っている大手です。小規模でも親身に相談に乗ってくれるエージェントはたくさんあるので、まずは無料エージェントに相談してみてはいかがでしょうか。
手数料無料のエージェントは、以下の記事でまとめています。相談も無料なのでまずは話を聞いて情報集めをしてください。
オーストラリア留学おすすめエージェント6選|利用するメリット・デメリットも解説
アルバイトで生活費を稼ぐ
オーストラリアは学生ビザでも、1週間20時間までアルバイトが許されています。
授業が終わってからや、土日にアルバイトをすればそれで生活費はかなり節約できます。
ただし留学準備コースはアルバイトができません。娘の場合も最初の1年間は留学準備コースだったため、アルバイトができず、1年間の生活費で100万円ほどかかりました。
大学に入ってからは、日本食レストランでアルバイトをはじめ夕食のまかないがついて食費もうきました。またスクールホリデー中は時間制限無しで働けます。その間にしっかり生活費を稼ぐのも大切ですね。
学問と両立はかなり大変ですが、授業料の高いオーストラリアへ留学するのですから、それぐらいの覚悟で頑張って欲しいです。
安い住居を探す
住居の賃貸料は、その形態によりかなりの差があります。学生寮やホームステイは割高になるため、ある程度慣れたら賃貸の安いシェアハウスなどを探すといいでしょう。
シェアハウスは友達と一緒にアパートや一軒家を探すのもいいですが、1年契約などの縛りが出てきます。
その場合万が一途中で友達が出てしまうと、次の人を探さないと自分で賃貸料をすべて負担することになります。
オススメは、1部屋で貸しているところを借りることです。ほかに誰が住むかわからない不安はありますが、自分は部屋の契約なので、他の人の出入りを気にする必要はありません。
オーストラリアの日本語サイト「日豪プレス」には、いくつかの物件が紹介されていますよ。
【オーストラリア留学の費用】渡航前から留学中いくらかかる?費用節約のコツも紹介のまとめ
オーストラリア留学にかかる費用を、実際の娘の例も交えて紹介しました。
オーストラリアの学費は、かなり高いです。そして毎年どんどん値上がりしています。
しかし、節約する方法はいくつかあります。
- 短期留学ならワーホリで働きながら学校へ通えます。
- 正規留学も日本でIELTSを勉強すると留学費用を抑えられます。
- 留学中はアルバイトで生活費を稼げます。
そして、オーストラリア留学にはいくつかのメリットもあります。
永住権があれば、日本とオーストラリアのふたつの国で住める選択肢がでてきます。
オーストラリア留学を希望する人には、お金がないからとあきらめず、なんとか方法を考えてぜひ夢を実現してほしいと心より願います。
とにかく夢を実現するために、すぐに英語学習からはじめてみてください。